はじめまして。テトラ代表取締役の谷口充大です。CG・映像業界への就職を目指すうえで大切なことは、「目標とする職種を明確にし、その職種に就くための正確な道筋を理解し、ねばり強く歩み続けること」だと思います。そこで本記事では、CG・映像業界の代表的な9職種に求められる能力と、現時点における人材不足度をご紹介します。本記事によって職種に対する理解が深まり、やがては自分に合った職種を見つけられるよう願っています。なお、以降で紹介する職種の呼称、仕事内容、求められる能力、人材不足度は、テトラの募集要項や実情をもとにしています。どの情報も、会社の業務内容や規模がちがえば、微妙にちがってくるものです。本記事の内容は、あくまで一例と考えていただければ幸いです。

記事の目次

    ※本記事は、『CGWORLD Entry』vol.11(2015年3月発行号)掲載の「テトラ社長が解説! CG・映像業界の代表的な職種と求められる能力 」を再編集したものです。

    谷口充大氏(代表取締役)株式会社テトラ

    トライデントコンピュータ専門学校を卒業後、老舗CGプロダクションに3年間勤務。2007年、学生時代の有志と共に23歳の若さでテトラを設立。現在は代表取締役として同社の舵取りを担う。

    株式会社テトラ

    映画・CM・PV・ゲーム・遊技機用液晶映像など、様々なジャンルの映像作品を手がけるCGプロダクション。大型オリジナル作品の制作、新たな映像市場の開拓を目指し、スタッフ育成やワークフロー整備を進めている。
    tetra-inc.com

    「いずれの職種にも向いていない」という人は、まずいない

    現在、国内でCG・映像・ゲームなどのデジタルコンテンツ制作に携わる会社は350を優に超えており(※1)、「仕事はたくさんあるものの、人手が足りない」という話を多くの採用担当者から聞いています。本記事では数あるデジタルコンテンツの中でも、プリレンダー(※2)のCG・映像制作に関する仕事を紹介しますが、ひと口にCG・映像の仕事と言っても多種多様な職種があります。「いずれの職種にも向いていない」という人は、まずいないでしょう。つまり、自分に合った職種を理解し、その職種に就くための道筋や努力の方向性を間違えなければ、就職できる可能性は非常に高いと言えます。なかなか就職が決まらない業界志望者は、自分に合わない職種や、競争率の高い職種を目指しているのかもしれません。あるいは、努力の方向性が悪い、会社や職種を調べきれていないのかもしれません。

    ※1 『CGプロダクション年鑑2016』(2016年7月9日発行)には、合計382社にのぼるCGプロダクションやゲーム会社の情報が掲載されている。

    ※2 プリレンダリング(pre-rendering)の略。事前に生成(レンダリング)されているCGのこと。映画やアニメなど、インタラクティブ性のない映像作品のCGは基本的にプリレンダーである。これに対して、即時にレンダリングされるCGのことをリアルタイムCGとよぶ。

    本記事の中盤以降では、代表的な9職種に求められる能力を「アート」・「テクニカル」・「コミュニケーション」の3指標に大別し、グラフ化しています。さらに、CGプロダクションの代表取締役という立場の自分が感じる人材不足度もグラフ化しています。「人材不足の職種を目指すべき」と言うつもりはありませんが、他の業界と同様、CG・映像業界の仕事も、需要と供給のバランスに影響されます。人材不足の職種ほど多くの会社から重宝がられる一方で、不足していない職種ほど、抜きんでた実力がなければ仕事を得ることは難しいのが実情です。そんな背景を踏まえたうえで、目標とする職種の人材不足度を把握しておくことは、決して無駄ではないでしょう。

    まずは職種を絞り込まず、貪欲に様々な経験を積む

    先の話と矛盾して聞こえるかもしれませんが、CGを学び始めて間もない学生には、職種を絞り込まず、貪欲に様々な経験を積むことをお勧めしています。まずは全職種の仕事を実際に経験し、それから自分に合う職種を選んだ方が、後悔や迷いのない選択ができるように思います。CG・映像制作の仕事は、単一の職種だけで完結する場合が少ないため、ある職種のスペシャリストであっても自分の前後工程を支える職種への理解が深いほど、最終成果物のクオリティが高くなるというメリットもあります。

    一方で、複数職種の仕事を1人で担うゼネラリストという働き方を求める会社もあるので、自分は「特定職種のスペシャリスト」タイプなのか、「ゼネラリスト」タイプなのかを早めに見極めておくことも大切です。ただしゼネラリストの場合は、複数職種の仕事に対して、一定以上のレベルの能力が求められます。学習に使える時間が少ない人、あるいは伸び悩んでいる人は、思い切って職種を絞り込み、限定した能力のレベルだけを引き上げることに集中した方が、業界就職の可能性が高まるかもしれません。なお、スペシャリストとして就職した人は他職種への異動が難しくなる場合が多いため、本当にその職種が自分に合っているのか、学校の先生や業界関係者に意見を求めるなどして慎重に判断した方がいいでしょう。

    前置きはこのくらいにして、以降ではCG・映像業界の9職種について、順番に紹介していきましょう。

    Job01:2Dアーティスト

    2Dアーティストの仕事内容は、会社の業務内容や規模によって様々で、代表的なものとして下記があげられます。

    ●コンセプトアート制作
    ●キャラクターデザイン
    ●背景デザイン
    ●プロップ(小道具)デザイン
    ●ロゴデザイン
    ●イメージボード制作
    ●絵コンテ制作
    ●テクスチャ制作
    ●マットペイント制作

    プリプロダクション(※3)段階では、作品のコンセプトやシナリオをビジュアルで表現し、世界観を構築することが求められます。プロダクション(※3)段階では、CG・映像制作に必要な2Dアートワーク(テクスチャやマットペイントなど)の制作を担います。

    ※3 映像制作のワークフローを大まかに分けると、プリプロダクション、プロダクション、ポストプロダクションの3段階となる。プリプロダクションは最初の準備段階で、企画、プロット(筋書き)、シナリオ(脚本)、コンセプトアート、デザイン、絵コンテ、プリビジュアライゼーションなどの工程が含まれる。プロダクションは実制作段階で、ワークフローのなかでは最も多くのスタッフが参加する。フルCG映像制作の場合は、レイアウト、モデリング、リギング、アニメーション、エフェクト、ライティング、コンポジットなどの工程が含まれる。実写撮影が主体の映像制作の場合、撮影工程がプロダクションに該当し、そこにCGを合成するVFXの工程はポストプロダクションに分類される場合もある。

    2Dアーティストは、様々なモチーフを描ける画力に加え、レイアウトや配色のセンス、映像演出に対する理解も必要とされます。キャラクターや背景などをデザインする場合は、古今東西の文化や風土、既存のエンターテインメント作品に対する理解も必要です。一方で、クライアントやディレクターの様々なオーダーを理解して、それをビジュアルに変換できる高度なコミュニケーション能力も求められます。

    2Dアーティストを志望する人は非常に多く、コンセプトアートを専門とするコンセプトアーティスト、キャラクターデザインを専門とするキャラクターデザイナーは、とりわけ人気があります。しかし必要とされる人数は多くないため、人材不足度は低い傾向にあります。

    Job02:モデラー(モデリングアーティスト)

    モデラーは、キャラクター、プロップ、背景、メカなどのCGモデルをつくります。多くの場合、造形に加え、質感設定も担当します。小規模なプロジェクトであれば、全てのCGモデル制作を1人のモデラーが担当する場合もありますが、多くのモデラーは得意分野をもっており、キャラクター&プロップ担当、背景担当、メカ担当というように分業化しています。

    キャラクターモデリングの担当者は、人体や動物の外形・内部構造・機能に関する深い知識が求められます。CGモデルの見た目は、実写と見分けがつかないようなフォトリアルな方向性の場合もあれば、セルルックのアニメのような方向性の場合もあります。いずれにせよ、ディレクターやデザイナーの意図を的確に理解し、破綻のないCGモデルへと仕上げるセンスが必要です。

    背景モデリングの担当者は、建築物や自然風景に関する深い知識が求められます。背景を彩る膨大な物量のCGモデルを、効率的かつ丁寧に制作するため、技術力や集中力、データ管理能力も必要となります。最終的な見映えを想像し、適切なレイアウトやライティングを施すセンスも求められます。

    メカモデリングの担当者は、自動車、電車、戦車、戦艦といったメカの外形、素材、機構に関する深い知識が求められます。ロボットや宇宙戦艦など、架空のメカをつくる仕事も多いため、現実の科学技術や物理法則を下敷きに、想像を膨らませながら造形する能力も必要となります。

    モデラーが手がけたCGモデルは、作品内で様々な使われ方をします。クロースアップショットで複数方向から何度も映される場合もあれば、ロングショットで小さく映るだけの場合もあります。キャラクターのCGモデルなら、リガーによってリグが設定され、アニメーターが動きを付けます(リガーとアニメーターの仕事については後述します)。後工程での作業内容や用途によって、必要とされるポリゴン数やテクスチャ解像度、トポロジー(メッシュの流れ)は変わってくるため、臨機応変な対応力が求められるのです。モデリングの仕事は物量が多くなりがちなので、社外の協力会社に対する発注管理やディレクションの能力が求められる機会も増えています。

    CGの教育機関では最初にモデリングを教えることが多いため、モデラーを志望する学生は数多くいます。その中でもキャラクターモデラー志望者は特に多く、他のモデラー以上に人材不足度は低い傾向にあります。

    Job03:リガー(リギングアーティスト)

    リガーは、CGモデルにアニメーションを付けるためのリグを設定します。キャラクターに喜怒哀楽の表情付けをしたり、走らせたりするためには、デフォーマやボーンなどを設定する必要があります。さらに、動きに連動して自動的に筋肉が伸び縮みしたり、衣服が揺れるようにしておくと、アニメーターはキャラクターの動きや演技付けに集中できます。これらの仕組みをつくる時、スクリプトの知識をもっていると、より柔軟な対応ができます。そのため、テクニカルに対する理解や興味のある人は、リガーに向いていると言えるでしょう。会社によっては、テクニカルよりのモデラーやアニメーターが、リガーを兼任しています。

    CGモデルを綺麗に変形させられるかどうかは、CGモデルのトポロジーに左右される部分も多いため、モデラーとの意見交換は欠かせません。一方で、アニメーターにとって使いやすく、作業効率の良いリグを設定するためには、アニメーターとの意見交換も必須です。したがって、リガーには一定レベルのコミュニケーション能力も求められます。

    CG・映像業界では、テクニカルに強い人材が慢性的に不足しています。そのため、リガーも不足傾向にあります。

    Job04:アニメーター

    Animateという英語の動詞には、「命を与える」という意味があります。CGモデルにアニメーションを付け、生きているかのように動かすことがアニメーターの仕事です。ひと口に「動かす」と言っても、キャラクターの性別・年齢・職業・性格・感情・置かれている状況・作品の方向性などによって、必要とされる動きは全くちがいます。魅力的なアニメーションをつくるためには、人間や動物の動きに対する理解と、鋭い観察力が欠かせません。既存のアニメーション作品を分析し、動きのタイミングやポージング、画面内でのレイアウトに関するセンスを磨くことも大切です。

    代表的なアニメーションの制作方法には、下記の3つがあります。

    ●手付けアニメーション(キーフレームアニメーション)
    ●モーションキャプチャ
    ●物理シミュレーション

    最も一般的なのは手付けアニメーションです。一連の動きを構成するポーズのなかから、特に重要なポーズをキーフレームとして設定し、時間軸に沿って並べていきます。キーフレーム間のフレームはソフトウェアによって自動補間されます。キーフレームアニメーションの基礎に関しては、CGWORLD.jpの記事『グラフエディターの使い方>>アニメーションカーブのコツとポイント』で解説しているので、こちらも参考にしてください。

    モーションキャプチャは、現実世界の人間や動物の動き(モーション)を記録し、キャラクターのアニメーションに利用する技術です。詳しくは、後述の「Job05:モーションキャプチャスタッフ」をご覧ください。

    物理シミュレーションは、CGモデルの質量、弾性、摩擦などの属性と、CGモデルを取り巻く重力や大気の流れなどの環境条件を設定し、CGモデルの動きをシミュレーションする技術です。髪や衣服のゆれ、物体の破壊などの表現には、物理シミュレーションが多用されます。物理シミュレーションは、エフェクトアーティストやエンジニアが担当する場合も多いです(エフェクトアーティストとエンジニアの仕事については後述します)。

    アニメーションの仕事は物量が多い一方で、アニメーション志望者の数はそれほど多くないため、慢性的に人材が不足しています。

    Job05:モーションキャプチャスタッフ

    「Job04:アニメーター」でも述べましたが、モーションキャプチャは、現実世界の人間や動物の動き(モーション)を記録し、キャラクターのアニメーションに利用する技術です。モーションキャプチャスタッフは、モーションキャプチャの事前準備、撮影補助、モーションキャプチャデータの加工、関連するツール開発などを担当します。

    モーションキャプチャには複数の方式があり、現在は光学式が主流となっています。光学式の設備は大がかりで高価なため、自社で保有している会社は少数で、多くの場合は専門のモーションキャプチャスタジオが利用されます。モーションキャプチャスタッフは、こういったスタジオに所属するのが一般的です。

    モーションキャプチャスタッフには、撮影機材の取り扱いやデータ加工に関する専門技術が必要とされます。大量の撮影データを、正確かつ効率的に処理するため、ツールを自作することもあります。加えて、ディレクターやアーティストから要望を聞き出したり、アクターに要望を伝えたりといったコミュニケーション能力も必要とされます。

    モーションキャプチャスタッフの仕事に関しては、CGWORLD.jpの記事『バンダイナムコスタジオ アニメーションの流儀BNSモーションキャプチャ シオスタジオ探訪』で詳しく解説しているので、こちらも参考にしてください。

    前述の通りモーションキャプチャスタジオの数は限られているため、専門スタッフの不足度も、アニメーターやリガーほどには高くはありません。

    Job06:エフェクトアーティスト

    爆発、火、煙、液体、物体の破壊、発光などの表現を通して、作品を盛り上げたり、リアリティを高めることがエフェクトアーティストの仕事です。作品によっては、漫画的な集中線やキャラクターを取り囲むオーラなど、現実にはありえない現象を表現する場合もあります。

    エフェクト表現では、パーティクルや物理シミュレーションが多用されます。これらの制御にはスクリプトを使う場合が多いため、テクニカルに対する理解や興味のある人は、エフェクトアーティストに向いていると言えるでしょう。一般的な3DCGソフトに加え、エフェクトに特化したソフトウェアやプラグイン、コンポジット用のソフトを使うケースも多いので、ソフトウェア間でスムーズにデータの受け渡しができる能力も必要です。

    物理シミュレーションは設定する条件によって結果が大きく変わるうえ、設定次第では結果を得るまでに長い時間を要します。そのため、理想とする結果が得られるまで、試行錯誤を繰り返さなければいけない場合もあります。実際の物理現象に対する興味や観察力、論理的な思考力をもつ人に向いている仕事とも言えるでしょう。その一方で、エフェクトアーティストの仕事は科学の実験ではないため、常に物理的に正しい表現が求められているとは限りません。正確さではなく、レンダリングの速さ、画になる演出が優先される場合もあるため、柔軟な発想力や画づくりのセンスも大切です。

    CG・映像業界では、テクニカルに強い人材が慢性的に不足しています。加えて、エフェクトアーティスト志望者の数はそれほど多くないため、人材は不足傾向にあります。

    Job07:コンポジター(コンポジットアーティスト)

    コンポジターは、プロダクションの最終工程において各種素材を合成し、最終的な画づくりを行います。会社によっては、エフェクト制作もコンポジターが担当します。

    フルCG映像の場合は、シーンのライティングやレンダリングから、コンポジット用ソフトでの合成までを担当します。フルCG映像は、1つのシーンを構成するデータを、1枚の画像としてまとめてレンダリングすることも可能です。しかし実際には、複数素材に分けてレンダリングした画像を、コンポジット工程で合成し、微調整を行うケースが多いです。コンポジターには、画づくりのための色彩とライティングのセンスが求められます。分業化が進んでいる会社では、ライティングとコンポジットの担当者が別れている場合もあります。

    実写とCGを組み合わせるVFXの場合は、実写素材とCG素材を、コンポジット工程で合成します。コンポジターには、実写とCGを違和感なくなじませる画づくりのセンスが求められます。グリーンバックで撮影された実写素材の加工、実写カメラとCGカメラの動きを合わせるトラッキング、マットペイント制作などをコンポジターが兼任する場合も多くあります。

    セルルックのアニメ制作において、手描き素材(作画素材)とCG素材を組み合わせる仕事は、「撮影」とよばれます。アニメの撮影工程では、素材の合成と、フィルタを使った特殊効果などが行われます。

    いずれの場合も、各種素材と関連ソフトを取り扱うための知識や技術と、画づくりのセンスが必要とされます。また、前工程の担当者とスムーズにデータを受け渡したり、ディレクターの意図を理解するためのコミュニケーション能力も不可欠です。

    コンポジター志望者の数はそれほど多くないため、人材は不足傾向にあります。

    Job08:エンジニア

    エンジニアは、CG・映像制作の効率化、作品の品質向上を目的に、研究開発、ツール制作、システム管理などを担当します。会社によっては、プログラマと呼ぶ場合もあります。また、エンジニアとアーティストの間に入り、両者の橋渡しを担うテクニカルディレクター(TD)、テクニカルアーティスト(TA)と呼ばれる職種を設けている会社もあります。

    CG・映像制作では、「広大な面積の背景に、ランダムに大量の木を配置する」といった機械的な作業や、「作品の世界観に合わせた独自シェーダを開発する」といった技術的な課題が数多く発生します。このような局面において、機械的な作業をなるべく自動化・効率化し、技術的な課題を解決することで、アーティストがクリエイティブな仕事に集中できる環境を整備することがエンジニアの仕事です。CG・映像制作の高度複雑化が加速するなかで、会社の価値や独自性を左右する重要なポジションと言えます。

    エンジニアには、C++、Pythonといった言語に対する理解、各種ハードウェア・ソフトウェア・ネットワーク・サーバなどに対する理解、最新技術や研究事例をリサーチする能力に加え、ディレクターやアーティストとの意見交換を通して、彼らが必要としているものを理解し、要望を実現するためのコミュニケーション能力も必要となります。

    エンジニアの仕事に関しては、CGWORLD Entry.jpの記事『CG映像制作における、エンジニアの価値』で詳しく解説しているので、こちらも参考にしてください。

    CG・映像業界ではテクニカルに強い人材が慢性的に不足しており、エンジニアはとりわけ不足傾向にあります。

    Job09:プロダクションマネージャー

    アニメ会社では、「制作進行」あるいは「制作」と呼ぶことの方が多いです。クライアントやディレクター、アーティストの仲介役となり、スケジュール管理、タスク管理、データ管理、コスト管理などを行います。クライアントやディレクターの要望を、迅速かつ正確にアーティストに伝えるための、高度なコミュニケ―ション能力や管理能力が必要とされます。

    プロダクションマネージャーのなかには、新規プロジェクトの受注や、新規事業の企画・宣伝を担うプロデューサーへとキャリアアップする人もいます。一方で、社内の管理業務の統括役へとキャリアアップする人もいます。

    自らCG・映像を制作する仕事ではないものの、クライアントやディレクターの意図、アーティストやエンジニアの仕事内容に関する理解が深いほど的確な管理ができるため、CG制作を学んだ学生、あるいはアーティストとしてキャリアを積んだ人が、プロダクションマネージャーになるケースも多くあります。

    プロダクションマネージャーの数はそれほど多くないため、人材は不足傾向にあります。

    EDIT_CGWORLD編集部
    PHOTO_弘田充